4つ目を、見つけたい。
言いたいことが伝わらない。感情的になって、相手の話が入ってこない。つい、余計な一言を言ってしまう。
人類が言語を手にして5万年。手紙・電話・インターネットが生まれ、時間や距離だけでなく言語の壁さえ越えられるようになったのに、コミュニケーションの根っこにある「ズレ」だけは、ほとんど変わっていません。
かつてアリストテレスは、人を動かす言葉の要素として、ロゴス(論理)・パトス(感情)・エトス(人柄)の3つを挙げました。それから2000年以上が経ちますが、4つ目はいまだ見つかっていません。
その4つ目を見つけ、実装したい。この3つに「tetra(4)」を重ねた造語が、tetosという社名です。
コミュニケーションが変われば、会議室の空気から、社会の意思決定のあり方まで変わりうる。そう本気で思っています。
手がかりは、現場にある。
新卒で求人広告の営業に就いてから20年あまり、私はずっと人と組織の現場にいました。人事の責任者として、社員約70名だった会社が700名を超えるまでの拡大に立ち会い、その後は事業側の責任者も務めました。直近では、創業期のスタートアップに創業メンバーとして加わり、事業全般を担っていました。
そこで何度も突き当たったのは、戦略や制度の問題に見えて、その実はコミュニケーションのズレだった、という現実です。戦略や制度をどれだけ精緻にしても、そこだけは埋まりませんでした。
いまtetosでは、経営者の相談相手として、また研修の場で、同じ問題の前に立っています。経営陣の議論が噛み合わない。伝えたつもりのことが管理職に届いていない。言いにくいことが言えないまま、人が辞めていく。
組織は、コミュニケーションのズレがもっとも生々しく表れる場所です。だから私たちは、机上の理屈からではなく、この現場から始めます。目の前の対話に向き合い、そこで得たものを、これからつくるものに還元していきます。
置き換えではなく、共創を。
AIをめぐる議論の多くは、人の仕事をどう置き換えるかに集まっています。
私たちが考えたいのは、置き換えではなく共創です。人が担ってきたことをAIに代行させるのではなく、人とAIが一緒になることで、人だけでは届かなかった対話が生まれる。そんな関係をつくれないかと考えています。
2000年以上見つかっていないものを探すのですから、うまくいく保証はありません。それでも、誰かがどこかで始めなければ、次の2000年も同じままです。
会話がもっと楽しくなる。対話が、もっと気持ちのよいものになる。私たちがつくりたいのは、そんな瞬間が当たり前になった社会です。
tetosは、まだ生まれたばかりの会社です。これから何をつくっていくのか、面白がって見守っていただき、応援していただけたら嬉しく思います。
tetos株式会社 代表取締役 服部 穂住